相思相愛 5.5

 

 

5.5

 

司が一瞬離れ、キスの余韻にぼうっとしていると、つくしは部屋の明かりが落ちていくのを感じた。

 

『暗くなっってく・・・』

そんなことを考えているとベッドのきしむ音と一緒に、自分の横にわずかな重みがかかるのを感じた。

「つくし・・・」

司の口から自分の名前が漏れるのを聞きながら、つくしはまた苦しいくらいの口づけが始まるのを感じた。

 

 

 

司は部屋の明かりをコントロールし、つくしの横に体を置いた。

 

自分が欲し続けた女が今横にいる。自分を受け入れようとしている。

司の心は言い尽くせない幸福感で一杯になり、体は欲望で熱くなっていた。

自分のものになろうとしている女の名前を口にしながら、もう一度口付けをはじめた。

深く、味わうようにキスをし、つくしの苦しそうな声で一瞬だけ離れる。

つくしの顔が上気し、瞳が揺れるのを見るとまたキスを繰り返す。

もっとほしいと思う自分を止めることが出来ず、司は執拗にキスを繰り返した。

つくしの背に手を回しドレスのファスナーを下ろすとつくしの体からゆっくりとそれを取り去った。

つくしが必死にキスを返してくるのを感じながら、司はゆっくりとつくしの体に手を這わせていった。

髪の間に入れていた手を徐々に下ろし首筋をなで始めると、つくしの体がわずかに反応するのが分かった。

司はその反応を嬉しく感じ、同時に自分を感じ反応するつくしをもっと見たいと思った。

つくしの体を探っていた手はつくしの胸のふくらみへと降りていった。

下着を取り外し直接つくしの肌に触れる瞬間、自分の手がわずかに震えているのが分かり、

一瞬、鼓舞するように手を握り締める。

自分の手に柔らかな肌の感触を認めると、司は自分の下半身に熱が集まるのを感じた。

自分の中に急速に湧き上がる欲望を抑え、つくしの胸を揉みしだき始めた。

つくしの口から漏れる声を聞きながら胸の頂に指を伸ばし、硬くなった先端に触れるとつくしの体は大きく反応した。

びくりと腰を浮かせるつくしに、司は興奮が抑えきれなくなってきていた。

つくしの耳や首筋をなぞっていた舌をゆっくりと胸に向かい下ろしていく。

片方の頂を指で転がしながら、もう片方を口に含むと、つくしの口からは今までに無い甘い吐息がもれ出てきた。

「はぁ・・・  ふっ、あ・・・・・」

つくしは自分の口から出た声に恥ずかしくなり、手で口を押さえようとした。

だが司はそれに気づくと

「押えるな。感じてるなら、声を聞かせてくれ。」

といってつくしの手を口から引き剥がしてしまった。

「ダ、メ・・・  ふっ・・   はずか・・し・・」

動き続ける司の手と舌に反応しながらも、つくしは必死で声を抑えようとした。

「俺を感じてるんだろ?俺だけを。恥ずかしいことなんて無い。

その声が聞けるのも、その顔が見れるのも俺だけだ。それがどれだけ嬉しいか分かるか?

だから隠すな。」

そういうと司はつくしにキスを繰り返した。

司の言葉を聞くと、つくしは体に入っていた力を少しだけ抜いた。

その様子を確認すると、司は胸に触れていた手をゆっくりと下ろしていった。

わき腹や腿の外側のラインを確かめるようになぞると、膝まで行ったところでその内側へと手を滑らしていった。

その間も胸の頂を口に含み、その硬さを味わうように吸い付き舌で転がした。

つくしの体から更に力が抜けるのを感じると、司の手はつくしを覆う最後の布へ手を伸ばしていく。

司の指がそこに触れると、わずかに湿っていた。

そのことに司は喜び、ゆっくりと指を動かしていった。

つくしは始めて触られる部分から今までに無い感覚が生まれ、自然と声を上げていた。

「あぁ・・ あっんぅ・・  はぁ・・ 」

司は荒くなるその声を聞きながら、つくしから最後の布を取り去った。

もう一度、今度は直接つくしの秘所に触れると、そこは潤いを含んでいた。

それを確認すると、司はゆっくりと長い指をそこへ沈めていった。

指に絡みつく肉壁とその抵抗を感じ司は少しずつ動かしていった。

一瞬苦しそうな表情をしたつくしだったが、自分の中で動き出したものを感じ、しびれるような感覚が体をめぐり始めると、その表情は快楽に酔っていった。

つくしの表情を確認しながら司は指の抜差しを繰り返し、徐々に最奥へと進めていく。

つくしの中が潤いを増していくのを感じると、司はその指を増やし更に動きを早めていった。

「あっあっぁぁ・・  んぅ、ふっぅ・・ つ、かさぁ・・ も、もうダ・・・ メ・・・」

つくしの中から溢れてきたものはすでにシーツにも落ち始め小さくしみを作る。つくしは始めての感覚に耐えられなくなっていた。

つくしの様子を見ていた司は、つくしから言われた言葉で我慢の限界を迎えた。

それでも確認するようにつくしに声をかける。

「つくし・・・いいか?おれもう・・・」

「うん。うん・・・  大丈夫・・・  」

つくしの言葉を聞き、司は一度つくしの額にキスを落とした。

つくしの足の間に体を割り込ませ、潤いきったそこにゆっくりと自分自身をあてがった。

つくしの様子を見ながらゆっくりと腰を押し進めると、中から強い抵抗を感じた。

「くっ・・ はぁ・・・」

その抵抗さえも司にとっては快感でしかなく、快楽の声が漏れるのを止められなかった。

しかしつくしを見ると、その表情は眉をひそめ、司を見上げる目にも涙が浮かんでいる。

シーツを手繰り寄せて痛みに耐える姿がそこにはあった。

そんなつくしの様子を見ると、司はすぐにでも自分自身をつくしの中に埋めてしまいたい欲望を抑え、ゆっくりと進めていった。

「つくし、力抜けよ」

「そっそんな、の・・・  む・・ り・・・」

つくしの様子を気にしながら、いたわるようにキスをする司だったが、全てがつくしの中に納まると

「はぁ・・  つくし分かるか?今俺たち一つになってる・・・」

「ん・・ お、ねが・・  ちょっと、このまま・・」

つくしに言われ、しばらく動かずにつくしの体にキスをし胸元に所有印を付けていた司だったが、つくしの中に潤いを増すのを感じると自分自身我慢が出来なくなってきた。

「つくし、いいか?うごくぞ?」

そういうと、司はゆっくり腰を動かし始めた。

初めのうちはまだ苦しげな表情を浮かべるつくしだったが、徐々にその顔は快感にゆがんでいくのが分かった。

徐々に早くなっていく司につくしも必死にしがみついてきた。

自分にからみつく腕や、動くたびに感じる生々しい性の匂い、自分の下で快楽にゆがむつくしの表情と甘い声。

司の感じる全てが五感を震わせ、貪るように筑紫を求めていた。

「つくし、つくし・・・・  あいしてる・・」

つくしの名を呼び愛の言葉を口にする。

つくしの体に打ち付けるように腰を動かすと、絡みつき締め付けてくる肉壁に我慢できなくなりそうになる。

つくしも自分の中で何か湧き上がってくるような感覚を感じた。

「つくし、おれ・・ もう、我慢できねぇ・・」

「んっ・・ お願・・ あたし、も・・ むり・・」

司は自分自身を解き放つため、つくしの最奥へと腰を打ちつけた。

「くっ・・  はっぁ・・・・」

「あっあぁぁ・・  んう、んん・・・ はっあぁ・・・」

司はつくしの中で自分自身が果てるの感じ、つくしもまた頭が真っ白になるのを感じながら体を震わせた。

 

 

 

つくしの上で荒い息を整えた司は、つくしから体を離しごろりと横たわった。

 

肩で息をし潤んだ瞳のまま、つくしはでその様子を見ていた。

しばらくすると司は部屋の照明を少し明るくし、つくしのほうへ向き直った。

ぼうっとしたままのつくしはそのまま司に抱き寄せられ、その腕の中に収められていた。

「やべぇ・・  今俺世界で一番幸せかもしんねぇ」

「・・・うん、あたしも」

つくしの言葉で司は更に腕に力を入れて言った。

「愛してる。お前だけだ。お前がいればそれでいい」

「うん。嬉しい。あたしも大好きだよ」

つくしのめったに言わない素直な言葉に司は喜び、しばらくつくしを抱きしめたまま頭を撫でていた。

ふと気づくとつくしの規則正しい呼吸音が聞こえてきた。

顔を覗き込むと、つくしは完全に寝てしまっていた。

司は苦笑しながらそっとベッドを抜け出し、バスルームからローブを持ってきた。

つくしを起こさないように着せると、もう一度自分の腕の中に閉じ込めた。

そして聞こえてないと分かりながらどうしてもと思い、口を開いた。

「つくし。お前に会って、俺は変わったと思う。

俺には何にも無かった。大事なものもほしいものも。

でも今はお前がいる。お前が俺に何が大事か、何が必要か教えてくれた。

まだ帰ってこれねぇけど、もう少し待っててくれ。

愛してる。」

司はそういうとつくしの額にキスし、自分も眠りについた。

 

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